自社ローンの利用を検討しているものの、キャッシングの利用履歴が審査に響かないか心配という方は多いのではないでしょうか。実際、ローン契約の審査にキャッシングの履歴が影響するという話はあります。そこで本記事では、自社ローンの審査にキャッシングの利用履歴がどのように影響するか解説します。
そもそもキャッシングとは?
簡単にいえばキャッシングとは、お金を借りられるサービスです。そもそもキャッシングと混同されそうな言葉にカードローンや消費者金融といった言葉がありますが、厳密な意味では、クレジットカードについているキャッシングサービスを利用してお金を借りることを「キャッシング」と呼びます。
クレジットカードにはクレジットカードとしての機能を担うショッピング枠とは別に、現金の貸し出しをしているキャッシング枠があり、これを利用することをキャッシングと呼びます。自社ローンの審査においてキャッシングが影響するかどうかを考える前に、自身にキャッシング利用経験があるかどうか、上記の定義と照らし合わせて確認してみましょう。
キャッシングを利用していても自社ローンは使える?
結論から言えば、消費者金融や金融機関のキャッシングを利用した履歴がある場合も、自社ローンの審査には影響しないとされています。そのため、キャッシングの経験があるから自社ローンを使えない、というわけではないため安心しましょう。
ただし、何らかの理由で信用情報に傷がついてしまっている場合、自社ローンの契約に支障をきたす恐れがあります。
基本的に、キャッシング使用経験は自社ローンの審査には響きません。
キャッシング経験が自社ローンの審査に影響するのはどんな時?
本項では、キャッシングの経験が自社ローンの審査に影響を及ぼす状況を紹介します。
多重債務
銀行やクレジットカードのキャッシングなど、複数の金融機関から現金を借入しており、返済が困難になっている状況を多重債務と呼びます。多重債務の状況に陥っている場合、自社ローンの審査に影響を及ぼす可能性があるため注意しましょう。
ブラックリスト
ブラックリストに掲載されている場合も、自社ローンの審査に通らない可能性があります。基本的にクレジットカードをはじめとした支払いを61日以上延滞している場合や延滞、債務整理といった履歴がある場合、ブラックリストに掲載されると言われます。
上記に該当する心当たりのある方は自社ローンの審査に通らない可能性があるため、申請する際は慎重に検討する必要があります。
限度額までの借金をしている
貸金業者から借り入れられる金額には総量規制というものがあります。これは年収の3分の1までしか借り入れができないというものです。そのため、現在の年収額と借入額を計算し、3分の1を超える額に達していないか確認してみましょう。
自社ローンの審査で重要となる項目とは?
本項では、自社ローンの審査で重要とされる項目について解説します。
年収
自社ローンの審査において、年収は重要な項目の一つです。年収は契約者の返済能力を端的に示す要素になるため、年収が低い場合は審査に通過できない可能性があります。販売店によっては年収の下限を審査基準に設定している場合もあるでしょう。
年収が低い場合、審査に通過できない、連帯保証人を立てなければならない可能性があるため、注意してください。
就業状況
就業状況も自社ローンの審査においては重要な要素となります。たとえば正社員以外の雇用形態で働いている、勤続年数が少ないといった場合、収入の安定性といった点で評価されず、審査に通りづらくなる場合があります。
また、在籍企業に関しても確認をされる場合があるため、虚偽の報告をしないよう、注意してください。
信用情報
各種支払い状況や、キャッシングなどの借入状況を含めた信用情報は自社ローンの審査に大きく影響を及ぼします。信用情報によって申し込み者の返済能力に評価が下されるため、重要なポイントの一つです。
ただし自社ローンの審査においては信用情報の照会をしないケースもあるため、販売店の審査基準次第といえます。
自社ローン利用時の注意点とは?
続いて本項では、自社ローン利用時の注意点について解説していきます。
通常のカーローンよりも分割回数が少ない
自社ローンは中古車販売店側が購入代金を立て替え、車を担保にすることでローン契約を成立させています。そのため、通常のカーローンよりも借入可能な金額が少なく、分割払いの回数についても12回から36回程度と、短めに設定されるのが一般的です。
仮に借り入れができたとしても希望する金額を借入できない、返済プランによっては月の負担額が大きくなり、返済が苦しいといった場合もあるため、事前に具体的な返済プランをイメージできるかどうか確認しておくことは重要です。
ローン完済まで名義を変更できない
前述したように、自社ローンは購入する車を担保にして成立しているカーローンです。そのため自社ローンを利用して車を購入しても、所有権は購入者に移りません。あくまでもローン完済まで所有権は中古車販売店側に属するため、購入者に所有権が移るのはローンを完済した後です。
そのため、短期間で車の売却、破棄等を検討するのは自社ローンの仕組み上難しくなります。
遠隔制御装置を取り付けられる場合もある
自社ローンは車の所有権が中古車販売店側にあるため、返済が滞った場合、車の差し押さえを行う場合があります。
そのため、すぐに車を差し押さえられるよう、エンジンの起動をさせないようにする遠隔制御装置や、GPSを取り付けられる場合があります。遠隔制御装置は取り外しできる場合もありますが、別途費用を請求されることもあるため注意しましょう。
まとめ
本記事では、自社ローンの審査にキャッシングの利用履歴がどのように影響するか解説しました。基本的にはキャッシングの利用履歴があっても自社ローンの審査には響きづらいですが、多重債務やブラックリストなど、特定の状況下では影響する可能性があります。本記事の内容を参考に、利用の可否を検討してみてはいかがでしょうか。